新百合ヶ丘ルームは、昨年3月の開園から1年が経ちました。日頃よりリトルピエノ保育園の保育にご理解、ご協力を頂き、ありがとうございます。
先日、予定しておりました懇談会が中止となり、お伝えさせて頂けなかったモンテッソーリ教育を通じての子供達の成長を一部分ではございますがご紹介させて頂きます。
子どもには自ら育つ力が備わっています。
モンテッソーリ教育とは、考えてわかろうとしている子どものエネルギーを、子供が自分で考え、自分で動けるように援助していくものです。
子どもは本来、自ら成長しようとする力を持っていて、それが適切な時期(敏感期)に適切な環境が与えられる事で、自分で成長していく事ができるのです。
身体の成長も知性の発達も、すべて五感を通して成長し、感覚器官を使っての活動を繰り返す事により、感覚器官はどんどん洗練され、機能化されていくからです。
子どもはどうやって身体を動かしていいかわかりません。手伝って援助してもらって、自分で出来るようになりたいと願っています。繰り返し見せる事で、まねをして、自分でも出来るようになり、できた!という体験、経験が五感を通して刺激を受け、しっかりと脳に組み込まれます。そうした体験から先の事を予測し、結果がイメージ出来るので、最後まで集中して自分から取り組もうとします。自信がつき、次のステップに意欲を持って進みます。
失敗の体験もあるので危険を回避する事も出来、一人で出来るようになる、つまり生きる力になります。
子どもは生活の中で、自分で考え選び決めます。
選んだ事は尊重し、大人は子どもが自分で考えられるようにお手伝いしてあげます。
「わたしがひとりでできるように手伝ってね」という子どもの声を聞き、子ども達が自立を目指して主体的に活動していく事がモンテッソーリ教育です。
子どもたちはこんなお仕事に夢中になっています。
手先でフックにかける部分をつまみ、手首を使ってかける。細かい動きが必要となります。
つまみを持ち、形を見ながらはめます。
ぴったりとはまる事が子どもの秩序感には気持ちがよく、満足感が得られました。
はめ込み円柱に取り組んでます。
10個の円柱を10個の穴に戻す活動です。目で見てしっかり見比べる事で観察力や判断力、手のコントロールを促します。3本指でつまむことで、鉛筆の持ち方の練習にも繋がっています。
タオルを絞るお仕事です。
水をそっと注ぎ、そっとタオルを浸し、ねじります。
水がこぼれると吹くことを知り、手先の使い方に集中して取り組みました。
子どもが大好きなお仕事、ごますりです。
手首を使い、すりこぎですり、「いい香りだね!」と香りをかぎ、すったごまを容器に移します。
五感に働きかけるお仕事です。
のりで図形を貼っています。形ぴったりとはりたくて手先に集中しています。手首を調整し、刷毛で塗るのりも加減して取り組んでいます。
物にはお名前がある事を知ります。
ミニチュアの動物を使って語彙を増やしていきます。
縫いさしのお仕事。
印をつけた点に意識を向けて穴を開け、目で次の穴を追いながら、穴に針を指します。
スポンジを絞るお仕事。
乾いたスポンジが水を吸収し、変化していく様子が興味深く、じっくり取り組みました。
スポンジをそっと両手で持ち上げて水が滴り落ちるのを落ちつくまで待ち、一気に絞る。容器の吹き上げまでの長い工程のお仕事です。
バナナを切るお仕事。
子どもの手のちょうど良い大きさの包丁を使い、包丁を慎重に扱う事を知り、手首を調整し取り組みました。
数字と玉のお仕事です。
感覚が鋭敏なこの時期の子ども達は、数量を体感する事から始まります。
5は手に持ちきれない位、いっぱいだね!と1より5が多い事を経験します。

砂文字板のお仕事です。
二本の指でサンドペーパーのザラザラをなぞり、見て、触って、先生が発した音を聞いて。文字の形と名前を自然と身につけていきます。
お仕事の時間、ひとつのお仕事を長い時間繰り返す子もいれば、短時間に色々なお仕事に取り組むお友達がいます。
はじめの頃は、取り組む事よりも「何をしてるのかな。」とじっとお友達がやっている光景を見ている子どもの姿がありました。
その「見る」という事もとても大事な事で、子ども達が成長の過程の中で、自分で思い通りにやれるようになりたい!とその気持ちが現れた時に、見て吸収していたものが一気に溢れ、落ち着き、集中します。
卒園されるお友達の今後の健やかな成長を応援しています♪
新しくご入園のお友達、楽しみにお待ちしております♪